快適に動ける体づくりをお手伝いをする、平田智子です。
日々の何気ない姿勢が、未来の自分の体をつくります。
例えば、スマホを見るとき、首が肩よりずいぶん前に出ていませんか?
その姿勢を続けていると、首の骨(頸椎)からつながる背中(胸椎)が丸くなり、腰も丸まり、骨盤が後ろに傾きます。その結果、股関節や膝も曲がったまま伸びづらくなり、全身のバランスが崩れてしまいます。
「姿勢が悪いだけならまだしも…」と思うかもしれませんが、問題はその姿勢が関節に負担をかけ、痛みの原因にもなるということです。
実際に、私のお客様の中に75歳で万博を訪れ、なんと2万歩以上歩かれた方がいらっしゃいます。それでも翌日にはレッスンに元気に来られたのです。
その方の姿勢を見ると、まさに以前ご紹介した「正しい姿勢」がしっかり身についています。だからこそ、痛みもなく長時間歩ける体でいられるのだと感じています。
正しい姿勢は、特別な人だけができるものではありません。自分の意識ひとつで、誰でも少しずつ近づけるのです。
今回は、私自身の経験から、「これは本当にやめた方がいい!」と思う日常の姿勢3つをご紹介します。実は私自身、これらの姿勢によって関節に痛みを感じた経験があります。
本当にやめた方がいい!
日常生活で気をつけたい「3つの悪い姿勢」
① スマホを見るとき、首を前に突き出す
私は左手でスマホを持ち、右手で画面を操作していました。すると、右の首〜肩〜腕〜指先にかけて痛みが出てきたのです。
10分、20分とそのままの姿勢でいると、ずっと同じ筋肉を使い続けてしまい、肩・胸・腕のつけ根・前腕などがガチガチに凝ります。
さらに、頸椎の自然なカーブが失われ、約5kgもある頭を支える負担が首に集中してしまいます。ひどい場合は、手のしびれが出ることもあります。
② 椅子に座って足を組む
以前の私は、無意識に足をよく組んでいました。しかし、椎間板ヘルニアになってからは、その影響を痛感。痛みが出やすくなり、足を組むクセを見直しました。同じ足ばかり組むことで骨盤が傾き、膝もねじれて痛みが出ることがありました。
できるだけ、足を左右対称にそろえ、骨盤を立てて座ることを意識しています。
③ 椅子にもたれかかって沈み込む
食後などに、つい背もたれにドーンともたれかかってしまうこと、ありますよね。
私もその姿勢が習慣になっていた頃、強い腰痛に悩まされました。背中が丸くなった状態で体重が腰にかかると、腰椎や椎間板に大きな負担がかかります。
いくらストレッチをしても、その負担が続けば足のしびれにつながることもあります。
姿勢は、ただ見た目の問題だけではありません。痛みや不調を防ぎ、いくつになっても元気に動ける体を保つための大事な基礎です。もし、上記のような姿勢をとっている場合は、今日からひとつでも、ほんの少しの時間でも「やめておく姿勢」を意識してみてください。正しい姿勢への意識が高まり、あなたの未来の体がきっと変わっていきます。