快適に動ける体づくりのお手伝いをする、平田智子です。
「なんだか最近、気持ちが晴れない」「疲れがたまっている気がする」そんなとき、あなたはどうされていますか?実は、気分をリセットするのにぴったりな方法があります。
それは、歩くこと=ウォーキングです。
「歩くだけで気分がスッキリした」「なんとなく気持ちが前向きになった」そんな経験、ありませんか?
それにはちゃんとした“体と脳のしくみ”があるのです。
今回は、ウォーキングで「幸せホルモン」が分泌される理由についてお伝えします。
幸せホルモンってなに?
ウォーキングをすると、脳内で分泌される代表的なホルモンが2つあります。
セロトニン
別名「心の安定ホルモン」。ストレスをやわらげ、気分を前向きにする働きがあります。
朝の光を浴びることや、リズムのある運動でよく分泌されます。
エンドルフィン
「脳内麻薬」とも呼ばれる、幸福感や心地よさを生むホルモン。
軽い運動や笑い、感動したときにも分泌され、痛みを感じにくくする作用もあります。
なぜ歩くとホルモンが出るの?
ウォーキングのようなリズム運動には、ホルモン分泌をうながす力があります。
規則的な動きが、脳の安定を促す
「一定のテンポで歩く」ことで、脳の中にある自律神経の中枢(視床下部)が穏やかに刺激されます。
この刺激が、セロトニン神経を活性化し心の安定につながります。
呼吸が深くなり、自律神経が整う
歩いていると、自然と呼吸が深くゆっくりになります。
この深い呼吸は副交感神経を優位にし、心身をリラックス状態へ導きます。
20分以上歩くとエンドルフィンが出やすい
有酸素運動を15〜20分以上続けると、脳内にエンドルフィンが分泌されやすくなります。
「なんだか気持ちがいい」「歩いているだけなのにスッキリする」という感覚は、これが理由です。
景色や空気の力も、気分を前向きにしてくれる
ウォーキングは、ただの運動ではありません。五感が刺激されることで、心も一緒に動き出します。
・緑の木々、空の広がりを見る
・鳥の声や風の音を聞く
・朝の空気を吸い込む
このような自然の刺激が脳をリセットし、「今、ここ」に意識が戻ってきます。頭の中のモヤモヤやストレスも、不思議と軽くなっていきます。
おすすめは「朝ウォーキング」
朝の光は、セロトニン分泌を最大限に高めるスイッチです。
特に午前中のウォーキングは、体内時計が整い、自律神経のリズムも調います。
1日を快適に過ごしたい方には、朝の15分ウォーキングがとてもおすすめです。
「なんだか最近疲れやすい」「やる気が出ない」。そんなときこそ、無理なく歩いてみましょう。ウォーキングは、特別な道具もいらず、体も心も同時に整えてくれる、とても優秀な習慣です。リズムに合わせて、呼吸を深く、景色を感じながら歩それだけで、脳の中では幸せホルモンがしっかり働いてくれます。