排便・排尿は「体にとって大きな仕事」〜自律神経がフル稼働しています〜
快適に動ける体づくりのお手伝いをする、平田智子です。
前回は、トイレのあとに起こる「フラッ」とする感覚についてお話しました。今回はその続きです。
実は、排便・排尿はただ「出す」だけの単純な動作ではありません。体の中では自律神経が総動員で働いている時間なのです。
排便・排尿は「副交感神経」の仕事
自律神経には大きく分けて2つあります。
・交感神経(活動・緊張モード)
・副交感神経(休息・回復・排出モード)
排便・排尿をコントロールしているのは主に副交感神経です。
副交感神経が優位になると、
・腸が動く
・膀胱が収縮する
・体が「出す」準備をする
つまり、トイレはリラックスの神経が主役になる場面なのです。
「いきむ」ことで体の中はどうなる?
便秘気味のときなど、思わずグッと力を入れていきむことがありますよね。
このとき私たちはお腹に強い圧(腹圧)をかけています。
この腹圧がかかると、
・一時的に血圧が上がる
・心臓へ戻る血流が変化する
・迷走神経(副交感神経の一部)が刺激される
そのあと腹圧が抜けると、今度は血圧がストンと下がることがあるのです。これが、トイレ後のふらつきにつながることがあります。
自律神経の「切り替え」がうまくいかないと…
若い頃は、交感神経 ↔ 副交感神経の切り替えがスムーズです。しかし、
・加齢
・慢性的なストレス
・睡眠不足
・冷え
・運動不足
上記のようなことがあると、自律神経の切り替えが急すぎたり、遅れたりします。その結果、
・立ち上がった瞬間にクラッとする
・動悸がする
・急に気分が悪くなる
といった症状が出ることがあります。検査では異常が見つからないことも多く、「自律神経のバランス」と説明されることもあります。
更年期以降に起こりやすい理由
更年期以降は、ホルモンバランスの変化により
・血管のしなやかさが低下しやすい
・自律神経が不安定になりやすい
といわれています。そのため、冬場の寒暖差、水分不足、いきみ習慣が重なると、体がうまく対応できないことがあるのです。体の仕組みとして自然な変化でもあります。
排便・排尿は、体にとって毎日の大切な仕事。そしてその裏では、自律神経がせっせと働いています。トイレのあとにふらつくことがあるのは、体が頑張って切り替えをしているサインかもしれません。
だからこそ、「いきみすぎない」「立ち上がる前にひと呼吸」「体を冷やさない」そんな小さな工夫が、安心につながります。つづく
