快適に動ける体づくりのお手伝いをする、平田智子です。
「体がかたいからストレッチは苦手…」そう思っていませんか? 実はそれは、ストレッチをする理由そのものなのです。
ストレッチなどの柔軟性を高める運動は、筋肉や関節をしなやかに保ち、体の動きをスムーズにするために欠かせない習慣です。運動が足りていないと思う方やストレッチをほとんどしていないと思う方にも、ぜひ取り入れていただきたい大切なケアです。
ストレッチの主なメリット
関節の可動域が広がる
筋肉が柔らかくなると、関節の動きもスムーズになります。日常動作がしやすくなり、つまずきや転倒の予防にもつながります。
たとえば、「足が上がりにくい」という60代の女性が、股関節と太もものストレッチを続けたことで、足が上がりやすくなったという変化もあります。
血流が良くなり、回復力もアップ
筋肉のこわばりが取れると、血液の循環がよくなり、老廃物が流れやすくなります。疲れがたまりにくくなる上、回復も早くなるのが特徴です。
「仕事終わりにふくらはぎのストレッチをするようにしたら、翌朝の足のだるさが違う!」という声もあります。
姿勢改善やリラックス効果が期待できる
背中や肩まわりのストレッチは姿勢を整えるだけでなく、深い呼吸を促し自律神経も整えてくれます。
デスクワークが多い40代の方からは、「肩甲骨まわりをゆっくり伸ばすと、気持ちもゆるんでよく眠れたとのことでした。
運動前後のストレッチで疲労軽減
運動前のストレッチでケガを予防し、運動後のクールダウンで疲労物質を流しやすくします。
運動前のストレッチは関節の可動域を広げるのでメインパートで動きやすくなり、また運動後のストレッチで「筋肉痛になりにくくなった」「翌日もスッと動けるようになった」と、動きの変化を感じる方も多いです。
取り入れ方のポイント
ストレッチは1つの部位を20~30秒程度
無理に伸ばさず、呼吸を止めずに「気持ちいい」と感じる範囲で続けましょう。
また運動前は、じっくり伸ばしてしまうと弛緩して逆に怪我につながる場合もあるので、動的なストレッチを行います。
例えば、ふくらはぎの動的ストレッチをする場合、立位で腰幅に立ち片足を後ろへ出し(この時、前後安定する歩幅)前の膝を曲げて後ろの膝を伸ばし、ふくらはぎのストレッチの状態をとる。次に、その後ろの足のかかとをアップダウンさせることで動的ストレッチになります。
おすすめのタイミング
朝起きたとき → 体が目覚めやすくなる(体が硬い場合もあるのでゆっくり体の声を聞きながら行うようにしましょう)
入浴後 → 筋肉が温まり、伸ばしやすい
寝る前 → 1日の緊張をゆるめ、深い眠りへ
ストレッチは「心と体のメンテナンス」となります。ストレスや緊張がかかっていると、筋肉も緊張しています。ほぐれた体は、ゆったりした気持ちを生み出します。まずは1日1ポーズから、はじめてみませんか?