快適に動ける体づくりのお手伝いをする、平田智子です。
気になるぽっこりと出たお腹には3つの原因があるとお伝えしました。
そのうちの一つの「内臓脂肪型」についてお伝えします。
この内臓脂肪は、内臓のまわりに脂肪が蓄積してお腹がパーンとふくらみ、つかめないのが特徴です。
手足はそんなに太っていないのに、お腹まわりがパンパンにふくらみます。
私が子供のころ、私の母を含めご近所のマダムたちのお腹はパーンと出ており、そのようなお腹のことを「すいかっ腹」と言っていました。(内臓脂肪型だったかどうかは定かではないです)
どの臓器にもやたらと脂肪がついているのではなく、「腸間膜」という薄い膜の周りにつくのです。
お腹には内臓があります。その中の大腸は1.5m、小腸は約6~7mの長さがあり、うまい具合にたたまれて収まっています。それらがレースのカーテンのような薄い膜で固定されています。
膜でおおわれていなければ、腸はあちこち移動してしまいます。
その薄い膜「腸間膜」に脂肪がつくのです。鶏もも肉に黄色い脂肪がついているような感じだそうです。
腸は、栄養を吸収するところなので、腸間膜にも毛細血管があります。
食べ過ぎて使いきれずに余った中性脂肪は、この血管を通ってそこに集まり蓄えられます。
この内臓脂肪が多いかどうかの判断を行うのに、メタボリックシンドロームの基準があります。
おへその周囲が男性85cm、女性は90cm以上あると、内臓脂肪が多いとされています。
おへその位置でお腹を輪切りにしたときに内臓脂肪面積が100㎠を超えているという事で、高血糖・脂質以上・高血圧など健康を脅かす生活習慣病へのリスクが高い状態です。
女性ホルモンの影響で内臓脂肪はつきにくいといわれているため、このタイプは男性に多く見られます。
しかし、40歳ごろから女性ホルモンが減ってくるにつれて内臓脂肪がつきやすくなります。
閉経後は特につきやすくなるようです。
血液検査で中性脂肪の数値が高いかどうかわかります。生活習慣病にも関わる事なので、お腹がパーンとでっぱりつかめない状態であれば、要注意です。
運動も内臓脂肪解消のひとつに入りますが、食事の改善も必要になります。
次回は、皮下脂肪型についてお伝えします。
<参考文献>「ペタトレ」「内臓脂肪は命の危険信号」