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高齢者指導

ロコモティブシンドローム(加齢に伴う身体の変化)

こんばんは(^^)池田扶実子です。
皆さんは高齢者の指導を行っていますか?今日はロコモティブシンドロームについて共有したいと思います

ロコモティブシンドロームとは、主に加齢による運動器の障害のために移動能力に低下をきたし、要介護状態になっていたり、要介護状態になる危険の高い状態を指します。ロコモティブシンドロームは移動能力の低下に着目した概念で様々な状態を含んでいます。

ロコモティブシンドロームという言葉は、加齢による運動障害の先に要介護があることに気づいて欲しいという想いからできたそうです。要介護にならないように、運動器に対する理解とそれに伴う行動変容を期待するものです。

ロコチェック (日本整形外科学会より)
ロコモかどうかに気づくためのものです。今から挙げる7項目のうち1つでも当てはまればロコモです。

①片足で立ちで靴下がはけない
バランス能力の指標です。①片足立ちで重心を変化させつつバランスを保つ……片脚起立をその時間に続けられるかという課題と②靴下をはく動作と片脚で起立するという動作を同時に出来るかという課題です。

②家の中でつまずいたり滑ったりする
人は無意識で自分の足を持ち上げる量を決めています。関節・筋肉・腱などから伝わる位置覚の情報を適切に処理し、適切な指令を送ることがそれを可能にしています。変形性関節症・頸部脊柱管狭窄では位置覚が低下しています。

③横断歩道を青信号で渡りきれない
歩行速度の目安です。青色点灯時間は横断歩道の長さ(m)の数値と同じ秒数より長く設定されています。青色になってすぐに横断歩道を渡り始めた場合は、歩行速度が1m/min.以上で渡り切れるようになっています。つまり毎秒1m以上の速度で歩けるかというチェックです。

④階段を上がるのに手すりが必要である
自分の体重を片脚で持ち上げられるか、移動しながらバランスを保てるかの指標です。

⑤15分くらい続けて歩けない
腰部脊柱管狭窄症の特徴的な症状として間欠跛行があります。これは、歩行を続けると脚に痛みやしびれを感じて歩けなくなるがしばらく休むとまた歩けるようになることを繰り返すことです。間欠跛行のチェックと変形性関節症の痛みのチェックができます。

⑥2Kg程度の買い物をして、持ち帰るのが困難である
⑦家でのやや重い仕事が困難である 

参考文献:健康運動指導士養成講習テキスト

ロコチェックを皆さんのレッスンや高齢者のお客様との会話の中で使うことによって、運動器の重要性と運動に対するモチベーションアップが図れるのではないでしょうか?私が指導している高齢者の方々は常に「介護のお世話になりたくない」「死ぬまで自立していたい」と口にします。つまり介護のお世話になりたくないと言うことです。そのために運動施設に通っていると言っても過言ではありません。

介護の要支援・要介護になった原因は①運動器の障害24.8%②認知症17.6%③脳血管疾患16.1%となっています(厚生労働省2019年国民生活基礎調査)。いかに運動器の障害で介護のお世話になる方が多いかがわかります。

私はいつもこのことを考えると仕事に気合いが入ります。皆さんも同じではないでしょうか?さぁ、明日も頑張りましょう。

ABOUT ME
池田 扶実子
運動指導者でありながら、身体を動かすことよりも考えることが好き。やりたいことを形にすることが大好き。 運動指導者として35年以上・教育者として30年、ここまでがむしゃらにやってきました。 仕事を終えるその日まで、指導者の働き方改革と人々の健康を発信し、応援し続けます。