運動指導者の働き方改革を推進する、池田扶実子です。
あなたを含めて、運動指導者の中で「高齢者」を指導しない人の方が少ないくらい、「高齢者指導」はフィットネスの中ではボリュームゾーンにあります。
高齢者っていう定義をあなたは持っていますか?
一般的な感覚で言うと、65歳くらいでしょうか?私達の業界では75歳くらいの方々を指していないでしょうか?
いわゆる、「後期高齢者」です。
年齢で区切るのは、非常に難しいですね。同じ75歳でも、海外旅行に出かける方もいれば、歩くことがやっとの方もいますね。
高齢者の体年齢は様々です。成人からその年齢に至るまでの”生活習慣”で、大きな差が出るからですね。
だからこそ、高齢者の体の変化については沢山の情報・症例・知識が必要です。身体の基本を知り、応用することが重要であると私は考えています。
高齢者にとって「運動」は、必要不可欠なものだと思いませんか?
長年、運動指導していると分かることは、運動している人としない人の差です。健康寿命が長いのは、やはり普段から運動している人です。
だからこそ続けていただくことが重要だと、あなたは思いませんか?
最近はその継続が危ぶまれる方が多くいます。
それは、「お漏らし」です。
施設は「公共施設」ですから、衛生環境に気を配ります。コロナ禍で特に、それらに対しての人々の意識は高くなりましたよね。
小さい方の「お漏らし」は、まだ何とかご本人でも対処できますが、大きい方となるとそうはいきません。
歳を重ねると、やはりそのあたりの筋肉が緩みます。また腸の状況も悪くなり、お腹が痛くなりトイレに急ぐが間に合わない。
うちの父も、急いで玄関を開けてトイレに飛び込むことが何度もありました。時には間に合わず「下着をくれ」という声が聞こえることもしばしばありました。
運動できる身体はある……普通に生活できるが、トイレが間に合わない。
スポーツ施設ではこれは「アウト」になります。いわゆる、強制退会です。
あなたは聞いたことはないですか?プールで大きいものが浮いていたとか、シャワールームでそれを見た……ありませんか?
回避の方法として「トレーニングパンツ」を身につけて貰うなどが考えられますが、なかなか私達からは勧められませんよね。
ではどうするか?
そうなる前に、目的を明確にして鍛える。また腸内環境を整えるように、指導する。また、トレーニングパンツというものもあることを知らせておく、などが考えられます。
何事も、起こる前に準備することが大切です。
あなたがクラスを持つその時間に、少しずつ伝えることが大切です。
自尊心を無くさずに、健康寿命を延伸して頂くために……
では、具体的にどのような運動が必要なのか?
どのようにお伝えしたら、気づいて貰えるのか?嫌な気分にせずに前向きに捉えて貰えるのか?
このお話は、また次回に……考える必要のある問題だと思いませんか?