快適に動ける体づくりのお手伝いをする、平田智子です。
この時期になると母が脳梗塞を発症した事を思い出します。結果、母は半身マヒが残り、その後は約20年間その体で人生を送りました。69歳で発症したため、加齢と共に著しく筋力が落ち、健康な人でさえ筋力が落ちていくのに、さらに輪をかけて筋力が落ちていくのです。できない事が多くなるので介護が必須となりました。
私は当時、もしかして予防ができていたら、もしかして対応をもっと短縮できていたらという思いでいっぱいでした。
さて今回は、その時は私自身あまり知識がなかった事もあり、せめて発症時の対処の仕方がわかっていればということから、以前にも書いた事がありますが、脳卒中の発症時の対応ACT FASTについてお伝えします。
脳卒中は脳の血管の病気です。
・脳梗塞(血管が詰まる)
・脳出血、くも膜下出血(血管が破れる)
いずれも突然発症します。
これらは高血圧、糖尿病、脂質異常症、喫煙、多量飲酒、不整脈(心房細動)を放置すると発症しやすくなります。
まず脳卒中を発症したかもと思ったらすぐ救急車を呼びましょう。早期の専門的治療により命を救う、症状を軽くする事が可能です。
「ACT FAST」
突然の顔のゆがみ(Face)、手の力が入らない(Arm)、ろれつが回らない・言葉がでない・人の言うことが理解できない(Speech)これらに気が付いたら脳卒中の可能性があります。
脳卒中と思ったら、症状が出た時刻を必ず確認して(Time)、すぐに救急車を呼びましょう(ACT FAST)
具体的にどのような症状なのか
顔・腕・言葉の異常(足にも症状は出てきます。顔のみ、手のみ、足のみの場合もある)
顔
顔半分がさがる
ゆがみがある
うまく笑顔が作れない
しびれる、例えばマヒすると指で顔を触れてもわからない箇所がある
片方の目が見えない
物が二つに見える
視野の半分が欠ける
腕
片方の手に力が入らない(コップを落とすなど)
両手をあげると片方が下がる
言葉
言葉が出ない
ろれつがまわらない
普段どおり会話ができない
他人の言うことが理解できない
経験者から伺ったのが、脚に力が入らない、テレビを観ていてあるはずの字幕がみえない、持っている水筒を何度も落とすなど。
また力はあるのに立てない、歩けない、ふらふらする、経験したことのない激しい頭痛がするなど。
これらの症状は、突然起こることがあります。突然そのようなことがおこるとまさかと思うかもしれません。
しかし、治療は早く開始すればするほど効果が期待でき、後遺症が残らないまたは最小限に抑えることも可能と思われます。
「ACT FAST」頭のすみに置いていただくと幸いです。
<参考・引用 日本脳卒中学会、日本脳卒中協会>