快適に動ける体づくりのお手伝いをする、平田智子です。
体調を崩したりする原因の一つとしてストレスがあり、ストレスを感じ続けるとコルチゾールが過剰に分泌され、体調を崩す原因となるのです。そのコルチゾールを適度に抑えるためには、ストレスをかけないよう習慣づけることも必要です。理想的ですが、少しでもストレスをためないようにできればと思います。今回は「笑う」です。
人と話す・笑う
→ 笑うと「セロトニン(幸せホルモン)」が分泌され、ストレスが軽減
「人と話す・笑う」といった行動がなぜストレスを和らげるのか、それは“セロトニン”という神経伝達物質の働きと深く関係しています。セロトニンの働きと、どのようにストレス軽減につながるのかをお伝えします。
セロトニンとは?
セロトニンは脳内にある神経伝達物質のひとつで、「幸せホルモン」とも呼ばれます。主に以下のような働きをします
・精神を安定させる
・感情をコントロールする
・痛みの感覚を抑える
・睡眠リズムの調整に関与する(メラトニンの前駆体:体内で変化してメラトニンになる)
約90%以上は腸に存在していますが、脳内にあるセロトニンが「気分」や「ストレス反応」に強く関与しています。
笑うことでセロトニンが増える理由
笑うとき、脳内では快感や報酬に関係する神経系(報酬系)が活性化されます。このとき、セロトニンをはじめとした「ドーパミン」「エンドルフィン」などの神経伝達物質が分泌されます。
・楽しい、嬉しい、安心という感情が強くなり、自然とセロトニンの分泌が促される
・笑いはリズム運動に似た効果(呼吸の変化・顔の筋肉の動き)もあり、これもセロトニン神経を刺激します
セロトニンがストレスを軽減するメカニズム
情動の安定
セロトニンが十分に分泌されていると、怒り・不安・焦りといったマイナス感情を抑えやすくなります。
自律神経の調整
セロトニンは、自律神経(交感神経と副交感神経)のバランスを整える働きがあります。
・心拍数が落ち着く
・呼吸が整う
・身体の緊張がほぐれる
そのため心身ともにリラックスできる
ストレスホルモンの抑制
ストレスを感じると分泌されるコルチゾールというホルモンがあります。セロトニンには、このコルチゾールの分泌を抑える働きもあるとされています。
実際に笑うだけで効果はあるのでしょうか?
作り笑いでも効果があるそうです。脳は「顔の筋肉が笑っている=楽しい」と錯覚して、セロトニンの分泌を促すことがあると言われています。
人と話す・笑うことの相乗効果
・共感やつながりを感じることで「オキシトシン(愛情ホルモン)」も分泌され、これもストレスを和らげ、心の安定に役立つ
・特に対面での会話や笑顔のやりとりは効果大
「笑う門には福来る」無理に笑っても効果はあるそうなので、生活の中でさらに笑いを取り入れてストレスを減らし、元気な体へとつなげていきたいですね。