快適に動ける体づくりのお手伝いをする、平田智子です。
目が乾くドライアイもあれば、口の中が乾くドライマウスもあります。健康ともつながってくるドライマウス。前回お口の中の状態チェックをしてみていかがでしたでしょうか。今回はドライマウスを引きおこす原因についてお伝えします。
ドライマウスには様々な原因があります。
加齢
加齢と共に、唾液線の萎縮が起きることで唾液を作る能力が少しずつ落ちてきます。唾液の分泌が減り、口の中が乾きやすくなります。女性は更年期以降は女性ホルモンが減少、そのため粘膜の潤いを保つ機能が下がることも原因の1つです。
噛む力
加齢に関係があるのですが、歯の本数が少なかったり、口の周りの筋肉が衰えることで食べものを噛む力が弱くなってきます。噛むことで唾液腺が刺激されて唾液が分泌されるので、噛む力が弱いと唾液が十分出なくなり、口が乾きやすくなります。
薬の副作用
風邪や花粉症の時などに使用される抗ヒスタミン薬、血圧を下げる降圧剤、また抗うつ薬など副作用で「口が乾く」という症状が現れます。
抗ヒスタミン薬はアレルギーの治療薬で、ヒスタミンという体内の物質をブロックします。ヒスタミンは唾液分泌にも関係しているため、これを抑えると唾液の量が減って口が乾いてくるということです。
降圧薬(血圧を下げる薬)で特に利尿剤は、体の水分を減らします。体内の水分が減ると、当然、唾液も出にくくなります。
また降圧薬の一部も自立神経に影響して、唾液腺の働きを弱めることがあります。
抗うつ薬の多くは、自立神経(特に副交感神経)に影響します。副交感神経は唾液を出す命令をしているので、これが抑えられると唾液の分泌が減少します。
上記のような口が乾くという症状が現れる薬の数は約700種類にも上るそうです。複数の薬を飲むと相互作用でドライマウスのリスクは高まります。
つづく
〈参考引用 えがお手帖/大塚製薬〉