快適に動ける体づくりのお手伝いをする、平田智子です。
前回、歩くことは最高の全身運動とお伝えしました。正しい姿勢でのウォーキングは、普段の疲れが軽くなったり、気分が前向きになったりと想像以上の効果を感じられることがあるということでした。今回は、その中の「なぜ疲れが軽くなったりするのか」について少し詳しくお伝えします。
血流が良くなるから、体の疲れが軽くなる
疲れを感じる原因の一つは、「筋肉のこり」や「血流の滞り」です。
長時間同じ姿勢でいたり、運動不足だったりすると、筋肉が硬くなり、老廃物がたまりやすくなります。
ウォーキングをすると…
足の筋肉がポンプのように働いて、血液やリンパの流れが促進される
酸素や栄養が体中に運ばれ、老廃物が排出されやすくなる
結果、体がスッキリして疲れにくくなる
では流れがよくなり、老廃物が排出されますが、どこに排出されるのでしょうか?
老廃物は、主に次の3つのルートで体の外に出ていきます
① 尿(腎臓 → 膀胱 → 尿として排出)
血液中の老廃物(例:尿素・アンモニア・クレアチニンなど)は、腎臓でろ過され、尿として体の外に出ます。
ウォーキングなどで血流が良くなると、腎臓の働きもスムーズになり、尿による老廃物の排出が促進されます。
② 汗(汗腺 → 皮膚から排出)
皮膚にある汗腺から出る汗にも、微量の老廃物(塩分、乳酸、アンモニアなど)が含まれています。
ウォーキングで体温が上がると発汗しやすくなり、皮膚からも老廃物が少しずつ排出されます。
③ 呼気(息 → 二酸化炭素として)
私たちが運動すると、体内でエネルギーを作る代謝活動が活発になります。その過程で二酸化炭素(CO₂)という老廃物が発生します。
これは、息を吐くときに肺から体外へ排出されています。ウォーキングのような有酸素運動は、呼吸も深くなり、排出量が増えます。
④便も大事な排出ルート
ウォーキングによって腸の動き(ぜん動運動)も活発になりやすいため、便通が良くなる場合もあります。便には食べかすだけでなく、腸内で不要になった老廃物も含まれています。
ウォーキングによって促進される老廃物の排出経路は以下の通りです
排出ルート→排出される主な老廃物
尿→尿素、アンモニア、クレアチニン など
汗→塩分、乳酸、アンモニアなど(少量)
呼気→二酸化炭素(CO₂)
便→食べかす、有害物質、腸内の不要物質など
これらがうまく循環すると、疲れにくく、むくみにくくなり、体もスッキリと軽く感じられるようになります。むくみも、日頃から正しい姿勢で歩くことを意識すると予防につながるということです。また、老廃物を排出しやすくなるということは、お肌にもよさそうですね。つづく