高齢者指導

姿勢不良……肩こりなどの積み重ね症候群……どう対処する?(高齢者指導)

運動指導者のこれからを応援する、池田扶実子です。

今日は、肩こりなどの原因になる、姿勢不良の話です。高齢者だけでなく、若年、中年でも起こる事例です。

姿勢不良から肩こり、腰痛など様々な症状が起こります。姿勢不良からなのか?考えてみることも必要です。というのも、どちらも原因と結果になり得るからです。

肩こりを例に、姿勢不良を考えていきましょう。

そもそも「肩こり」はどうして起こるのか?

①頭の位置が身体よりも前方に傾く(PC作業などのデスクワーク)作業が多いことから、頭の重さを、首回りや肩周りの筋肉で支えている

②座っている時間が長い

③腕を身体の前面でしか使わない

もちろんこれだけではありません。目の疲れなど様々な要因があります。また、日常の所作やその所作の継続時間が大きく関与しています。

①のデスクワークについては、特に首周りの筋肉の緊張を起こし、またキーボードを叩く作業は、肩関節をより前に出してしまいます。これにより、円背(猫背)を助長し、胸椎のカーブはより後弯します。また、前腕をデスクにおいて作業することで、肩甲骨は動かないことになります。

②の座っている時間が長いということは、どうしても骨盤が後傾することで、腰の前弯カーブがなくなり、脊柱は大きな弧円を描くことになります。そうなることで、肩の関節は前に出るしかありません。

③日常の腕の動きは、全て身体の前面で行われます。見える範囲で行われますよね?また、腕を頭より上に挙げる、身体の正中線より内側に使うということもありません。なので肩甲骨の動く範囲が非常に狭いです。

これらの姿勢不良を招く日常動作を何年も、何十年も何気なく行ってきたことで「不良姿勢」になる……もちろん肩こりだけではありません。腰痛や膝痛などの整形整形外科的な症は、これらが大きく関与しています。

今回は「肩こり」にフォーカスして考えていきましょう。

先ほど挙げた原因はあくまで代表的な例です。これらの原因と考える動きや所作から、必要な動きは何だろうと考えてみて下さい。

私はいつもエクササイズの構成や、動きの選択を行うときに、参加者の姿勢と動きのクセをを考慮して決めるようにしています。

例えば、猫背のひどい方が多い場合は、「大胸筋が狭まっているなぁ……」「肩関節が内旋しているなぁ……」と、見える部分の状態を確認し、関与する関節が動くのか?動かないのか?を探ります。

それが理解出来たら、日常所作を改善する動きが見えてきます。見えてきたら、それを指導すれば良いだけです。

しかしここで重要なことは、あなたのレッスン・指導するときだけ運動しても、なかなか結果は出ません(涙)。

大切なことは、運動施設に来ないときでも、身体を動かすこと、座る時間を減らすこと、そして常に自分の所作を変えていくことを指導することです。

高齢者ほど改善するのには「時間」が必要です。若い方のように、すぐに結果が出るわけはなく、時間を過ごしてようやっとご本人が実感する……ですよね。

私が高齢者の方々によく言うのは、
「家に帰って座らない……出来ないですよね。家の中で立ってるなんて、出来ません。座りますよね。だからできるだけ出かけましょう。近くの商店街もデパートでもいいから、歩く時間、経っている時間を増やしましょう」と伝えています。

それも出来ないなら、クラブ(施設)に足を運んで、運動しましょうって言ってます。

「肩こり」はけがでもなく、姿勢不良も日々の身体の使い方から起こる、積み重ね症候群です。日々の生活習慣を変えることが、一番の良薬だと思います。

だからこそ、私達はその場での指導だけでなく、普段の生活にまで気を配り「アドバイス」することがとても大切です。そうすることで、あなたへの信頼感が高まり、あなたは顧客にとって”かけがえのない存在”になります。

運動を継続して頂くことは、非常に難しいです。人は飽き性だし、結果が出ないとすぐに止めてしまいます。

そこで、あなたの力ある言葉、元気な顔、そして思いやり……そして、専門的な知識は継続への大きな力となります。

明日もがんばって参りましょう!

あとがき

来週は大寒波襲来?寒いと高齢者の方々は出てこなくなります。こんな時こそ、運動後は身体が温まり、手足が動きやすいことを実感して貰うチャンスです。

私達も、コロナ・インフルエンザに注意しながら……がんばりましょう。

ABOUT ME
池田 扶実子
運動指導者でありながら、身体を動かすことよりも考えることが好き。やりたいことを形にすることが大好き。 運動指導者として35年以上・教育者として30年、ここまでがむしゃらにやってきました。 仕事を終えるその日まで、指導者の働き方改革と人々の健康を発信し、応援し続けます。