共に在り、共によろこび、共に実現する
if-planning
高齢者指導

高齢者のレジスタンス運動……継続・頻度を上げる秘訣

運動指導者のこれからを一緒に歩みたい、池田扶実子です。

今回の記事は、高齢者の特徴を踏まえた、継続や頻度を上げるためのコツをご紹介します。最後に「無料セミナー」のお知らせがあります。

前回の記事では、高齢者の筋トレの効果について、持続力の重要性を書きました。それはなぜか?週に1回の運動で得られる効果は、非常に小さいからです。

前回の読んでいない人はココをクリックして下さい。

今回の話のポイントは……運動効果を実感するためのポイントです。

  1. 頻度を上げる
  2. 行える(行いやすい)運動
  3. 少しの効果も見逃さない「動機付け」

①頻度を上げる

あなたの参加者は、週に何回運動していますか?実際に運動の効果を考えると、週に3回以上となっていますよね。でも、実際にはどうでしょうか?

私の経験や、現状の話で言うと……運動施設に来られる回数は、週に1回~2回が一番多いように思います。

実際に、大手スポーツクラブが1年間の利用回数を図ったところ、年間に平均で約76回だそうです。一ヶ月の平均利用回数は、6.3回になります。

もしあなたのまわりの高齢者の方々が、それ以上の回数で運動しているのであれば、それは素晴らしいことだと思います。ですが、ほとんどの方は、週に2回も運動を行うために施設に通っていないという現状があります。

では、実際に効果がある人たちは、どんな人でしょうか?あなたが指導した後期高齢者で上手く効果のあった例は、どれほどあるでしょうか?

よほどの根気と熱意、そしてモチベーションの高い高齢者……ではないですか?

実際に、運動施設に「出かける」という行為を習慣化することは非常に難しいと、私は感じています。今までに何回も様々な方法でチャレンジしましたが、ハードルはかなり高いです。

では、どうやって運動頻度を上げるか?

私は実際の指導の場において、運動の効果(今より元気になる・現状を維持していくコツ)を伝えています。

それは、実際のレッスンやパーソナル指導の場で独りでも出来る運動を教えています。その運動を自宅で行う、もしくはご自身ひとりでクラブに来たときに行うように指導しています。

しかし、これだけでは頻度は上がりません。人の行動習慣を変えるための工夫が必要です。具体的に何を?どのように行うか?また回数など細やかな指示が必要です。

行動変容を導く方法は、次回以降に記事にしたいと思います。次回の無料セミナーでは、「FITの原則と持続力」というテーマで開催します。その時にも詳しく解説致します。

②行える(行いやすい)運動

ここで語る「行いやすい運動」とは、運動施設でなくても出来る運動、もしくは独りでも出来る運動を指しています。

実際のレッスンやパーソナルでも、高齢者に対してはできるだけポジションの取りやすい、行いやすい運動を指導しています。

レジスタンス運動では、負荷強度は大切な要因です。ですが、週に1回の運動で終わるなら、負荷無しであっても自宅でできる運動を行って頂く方が、効果・効率は良いのではないでしょうか?

以前の記事にも書きましたが、先ずは「持久力」をつけて頂くことで、日常生活を健やかに過ごせることを目指したいです。

では、実際に行いやすい運動とは?どんなものでしょうか?

それは、いつでもどこでも出来る運動……例を挙げると、片脚交互に行うカーフレイズ。これなら壁に手をついて身体を支えながら、片脚づつ行うのであれば、グラグラすることもありません。また、立って行うことで、姿勢も椅子に座って行うよりも正しい姿勢で行いやすいです。

ここで気をつけたいことは、体重をつま先に荷重移行するときに小指側に寄りやすいので、実際の指導を行うときに注意として伝えておくことが重要です。

なので、両脚同時のカーフレイズよりも片脚づつ行う方が、体重移行も行いやすいです。このように、簡単にポジションや注意点がクリアしやすい運動を選択して、行って頂くことで続けやすくなりますよね。

③少しの効果も見逃さない「動機付け」

指導の循環において「動機付け」は、高齢者にとって非常に大きな力になります。高齢者にとって「老いる」ということを日々、敏感に感じ取ります。ちょっとしたことでも「老いる」を感じることは恐怖です。

ですから、どんなことでも良いので「良いこと」を伝えましょう。そのためには、お客様をよく観察し、小さなことでも見逃さずに「褒める」が大切です。

少しでも動きが改善されたなら、「動き方が良くなってきましたね」プラス、「がんばっている成果が、見えてきましたね」と、具体的に良くなったことと、お客様の努力を讃えることが重要です。

ただ単に「良くなりました」だけよりも、何がどうなったか?を付け加えることで、お客様の気持ちはグッと前向きになりやすいです。

このあたりの話も、行動変容の話を次回の「無料セミナー」でお伝えしますね。

今回は、高齢者指導における「頻度・継続」について書いてみました。質問や疑問、書いて欲しい内容などありましたら、問い合わせからお願い致します。(問い合わせをクリックすれば、飛びます。)

無料セミナーのお知らせ

このサイトにて10月24日とお知らせ致しましたが、多忙により変更致します。

10月31日(火) 21時~22時
オンライン ZOOM
テーマ:高齢者指導における「FIT原則」その方法と行動変容

あとがき

お疲れ様です。

涼しいを超えて、寒くなって来ました。なかなか更新できず、申し訳ありませんでした。10月から「塾」を始めたことに加えて、父の遺品の「植木」の植え替えに終われています(汗)

あなたはいかがお過ごしでしょうか?

あっという間に、10月半ば……時間は待ってはくれませんね(^^;)

無料セミナーも毎回「火曜日」で、参加出来ない方もいるようなので、一度、曜日を変えてみようかな?と考えたりしております。火曜日と他の曜日というように、2回開催でもいいかなと思っています。

来月は、また一つ歳を取るので……できるだけ早く時間のある限り、様々な情報を多くの方々に共有したいと考えています。

あなたの周りに同じ指導者の方々にも是非、このサイトを共有して頂けるよう、ご協力をお願い致します<(_ _)>

ではまた……日が空かないよう、がんばります。

笑顔と元気……今の時期の空を見上げると元気になれますよ(^^)/

ABOUT ME
池田 扶実子
運動指導者でありながら、身体を動かすことよりも考えることが好き。やりたいことを形にすることが大好き。 運動指導者として35年以上・教育者として30年、ここまでがむしゃらにやってきました。 仕事を終えるその日まで、指導者の働き方改革と人々の健康を発信し、応援し続けます。
関連記事
高齢者指導
高齢者指導

                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                 歩行能力と、高齢者の生活機能・認知能力の関連性①「歩行運動」                       

2023年7月22日
if-Planning