運動指導者のこれからを応援する、池田扶実子です。
今日は「更年期」について、厚労省の調査から見えることをお伝えしようと思います。
更年期症状とは……
更年期に現れる様々な症状の中で、他の疾患に起因しないものとされ、ほてり、のぼせ、発汗、動悸、頭痛、関節痛、冷え、疲れやすさなどの身体症状、及び気分の落ち込み、意欲低下、イライラ、不眠などの精神症状などがある。
更年期障害とは……
こうした症状により日常生活に支障を来す状態を指す。なお、男性の更年期障害については、概ね 40 歳以降に男性ホルモン(テストステロン)の減少により、女性更年期障害と類似した症状を呈するが、病態が複雑で、まだ十分に解明されていない。(厚労省HPより抜粋)
厚労省の調査は20~64歳までの男女が調査対象とされ、その人数は約半数ずつとされていました。
まず更年期への理解度として……下記のことが挙げられていました。
- 女性ホルモンや男性ホルモンの変化が健康に影響を与えること
- 女性の更年期とは、いつ頃のことか
- 更年期に、女性ホルモンの減少による月経周期の乱れ、自律神経の 乱れによって、個人差はあるが、不調などが起きること
- 更年期の不調等の症状の程度は、個人差が大きいこと
- 男性にも更年期にまつわる不調があること
上記の5つの質問に対して、40歳以上の女性の認知度は高く、男性ではほとんどの年齢であまりよくわからない・知らないという回答が多かったです。
まず、①と②の質問で、よく知っていると回答した女性は、20歳~39歳で20%前後に対し、40歳代で28%、50歳代で36%、60歳代で41%で、男性はどの年齢も10%程度でした。
聞いたことはあるが、詳しく知らないと回答した40歳代女性は54%、50歳代は51%、60歳代は48%と、年齢が上がるにつれて減少しています。
次に③と④に関しては、よく知っていると回答した女性は、40歳代で約40%。50歳代では約52%で、60歳代では約60%と年齢が上がるにつれよく知っている人の割合が多いようです。
詳しく知らない・知らないと回答した女性は、40歳代で約60%。50歳代で49%、60歳代で約40%となりました。
⑤については、よく知っていると回答した女性は40歳代で30%、50歳代でで40%、60歳代で50%にもなりました。男性では、20歳~39歳までは約10%で、50~64歳では15%でした。
男性は更年期のことをあまり知らない人が多いようです。
また上記以外の質問で、不調を感じて受診したら「更年期障害」だったという方が女性では50歳代が非常に多く、約10%に相当していました。
この結果は私にとっては意外でした。あなたはどうお感じになりましたか?
私自身の更年期症状は、「ほてり・発汗、そして何となくイライラする」でした。落ち込みなどはあまりなく過ごし、今は症状のようなものは感じられません。友人に言わせると「あなたは軽いほうだよ」と言われました。
私は調べることが好きなので、更年期症状・障害を調べましたし、病院にも行き(産婦人科)、医師にいろいろと質問し自分なりの答えを見つけました。
更年期ということを知っているか、知らないかで大きな差が出ることは間違いないように思います。
私たちにできることはあるのか?
「更年期症状は運動をすることで軽減する」です。
ホルモンの減少は止めることはできなくても、運動によって自律神経の乱れは改善することができます。
ですが、正しい更年期の症状を知っていなければ対処できません。病気ではないけれど、病気のような症状から「障害」として日常が過ごせなくなる……になってしまうのかもしれません。
以前に私のクライアントの方が、急に「鬱のような症状」に悩まされていると、相談を受けたことがあります。ご主人が医師なので、内科的には何の問題もないと診断を受けたが、「だるくて、何もしたくない」……。
年齢的にも更年期に相当する年齢の方だったので、運動量を増やし、一日の生活リズムを整えたところ、2か月程度で改善した例があります。
私が挙げた例のように、すべてがスムースにいくわけではありません。ですが、運動はメンタルに対して非常に好気的な結果をもたらすことは、どの研究結果を見ても明らかです。
この調査の後半の質問の中に、「更年期の情報が欲しいか?」という質問にはどの年齢の方も、「更年期に入る前に情報が欲しい」と回答していました。
あなたの周りや、これからの顧客に対して発信する良い「ネタ」かもしれません。
あとがき
10月に入りましたね。
秋深し……季節の移り変わりが早いです。美味しいものも増えてきますしね(笑)
今度は「自律神経と運動」について書いてみようと思いますので、お楽しみに……(^_^)/