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健康増進

ストレスホルモン

快適に動ける体づくりのお手伝いをする、平田智子です。

前回に引き続き、ストレスホルモンであるコルチゾールについてお伝えします。

コルチゾール(ストレスホルモン)の分泌
→ 体を戦闘モードにするが、長期間分泌されると免疫力を低下させる。

コルチゾール(ストレスホルモン)の働きと影響
コルチゾールは、副腎(腎臓の上にある小さな臓器)から分泌されるホルモンで、ストレスを感じたときに増加します。これは、体を「戦闘モード(闘争・逃走反応)」にするための大事な役割を持っています。

コルチゾールの主な働き
エネルギー供給
ストレスを受けると、体は「すぐにエネルギーを使える状態」にしようとします。
肝臓で糖(グルコース)を作り出し、血糖値を上げる
筋肉や脂肪を分解してエネルギー源にする

炎症を抑える(短期間なら有益)
コルチゾールには抗炎症作用があり、ケガや感染時の炎症を抑える役割を持つ
免疫の過剰反応を防ぐことで、アレルギーや自己免疫疾患の抑制に関与

心拍数・血圧の上昇
交感神経を刺激し、心拍数と血圧を上げ、すぐに動けるようにする
血管を収縮させ、必要な場所(脳や筋肉)に血液を集中させる

コルチゾールが長期間分泌されると起こる問題
本来、コルチゾールは短期間のストレスに対応するために分泌され、ストレスが解消すれば元の状態に戻ります。しかし、慢性的にストレスを受け続けると、コルチゾールが過剰に分泌され、体に悪影響を及ぼします。

免疫力の低下
コルチゾールは炎症を抑える一方で、免疫機能を抑制する
白血球(特にリンパ球)の働きを弱め、ウイルスや細菌への抵抗力が低下
その結果、風邪やインフルエンザにかかりやすくなる

血糖値の上昇 → 糖尿病リスク
血糖値を上げる働きが長期間続くと、インスリン(血糖を下げるホルモン)が効きにくくなり、糖尿病のリスクが上がる

高血圧・動脈硬化のリスク
血管が収縮した状態が続くと、高血圧や動脈硬化の原因になる
心臓病や脳卒中のリスクが高まる

筋肉の減少・肥満(特に内臓脂肪の増加)
筋肉を分解してエネルギーを作り出す作用が続くと、筋肉が減少
余ったエネルギーが内臓脂肪として蓄積され、ストレス太りの原因に

睡眠障害(不眠)
通常、コルチゾールは朝高く、夜低くなるが、ストレスが続くと夜でも高いままになる
これにより寝つきが悪くなったり、眠りが浅くなったりする

脳機能の低下(記憶力・集中力の低下)
海馬(記憶をつかさどる部分)がダメージを受けると、物忘れや集中力の低下を引き起こす
長期間続くと、認知症リスクが上がる可能性もあるといわれている

上記のことを自分にあてはめていくと、思いあたることがあります。あなたはいかがでしたでしょうか。コルチゾールがコントロールできればと思います。次回はその対策をお伝えします。

ABOUT ME
平田 智子
気がつけば、運動指導が30年以上続いており、自分でもびっくり。その間に怪我も体験し、健康のありがたさを実感しました。水中、陸上の両方で「いつまでも快適に動ける体を!」をモットーに、体づくりをサポートさせていただいています。