快適に動ける体づくりのお手伝いをする、平田智子です。
暑さも今がピークでしょうか。本日プールでいざCDを使おうと思ったらCDが無くなっていた、という不思議なことが起こったのです。
この暑さで自分の頭がどうにかなっているのかと思ってしまいました。(思い当たる箇所すべてをさがしましたが、見あたらずでした)
狐につままれたような気分で、脳に異変がおきたのかと思ったのですが、今のところ私の脳は大丈夫なようです。
この脳の働きですが、運動するときは脳から指令がきて筋肉が動くと以前にお伝えしました。
しかし、すべての筋肉が動くわけではなく、働かない筋繊維も中にはあるのです。今回は、このことについてお伝えします。
筋肉は大脳から命令を受けて収縮します。
- 大脳が「動くぞ」という命令を送る
- 脊髄の運動神経細胞にその命令が伝わる
- 神経線維を通って筋に命令が伝わる
- 筋が収縮する
ここで、大脳が命令を出しても、すべての運動神経細胞が動かないのです。最大の力を出そうと思っても、すべての神経細胞に命令を送ることができないのです。
この眠っている筋繊維がいることを調べる方法としては、筋肉に電気刺激を与えることです。最大の力を発揮している時に筋肉に電気刺激を与えるとさらに大きな力が発揮されます。
普段眠っている力があるからこそ大きな力を出すことが可能という事です。
それがわかるのが、「火事場の馬鹿力」です。いざとなれば、通常は出せなかったような大きな力を出すことができるという事です。
阪神大震災の時のことですが、知人の祖母がなぎ倒された下駄箱を飛び越え外へ逃げた、という事がありました。
知人によると、普段の生活の様子から、祖母が下駄箱を飛び越えるという行動はありえないと思っていたそうです。
「家がつぶれる」という恐怖で脳にかなりの電気刺激が与えられ、眠っている力が発揮されたと考えられます。
普段、重い荷物を持ち上げる時に「よいしょ」などと言葉を発するときがあります。声を出すことで脳に刺激が与えられ力を発揮し、重い荷物も持ちあげることができるということです。
そのような言葉を発すると「おばちゃん」と言われそうですが、理にかなっているのです。
筋肉を鍛えるという事は、脳に対してもよい刺激になるので、コツコツと一生運動を続けていきたいものです。
<参考文献 貯筋運動>