運動指導者のこれからを応援する、池田扶実子です。
前回は「肩甲帯・腕の緊張筋」について書きました。今回は、「肩甲帯・腕の相動筋」についてお知らせしたいと思います。
肩・腕まわりの相動筋は、菱形筋・僧帽筋(上部・中部)・上腕三頭筋です。相動筋は必要なときにしか使われないとされているので、意図的に使うことが必要です。
ここで示された相動筋を見ると、どの筋肉も弱化と低下を起こしやすい筋肉だと思いませんか?
前回の記事でも取り上げたように、肩こりや脊柱の後湾という観点から見てもなるほどなぁ……と思います。そこで、今日は菱形筋を考察しましょう
筋肉の力が弱まると言うことは、収縮力が小さくなる、弱くなると言うことです。なので菱形筋の力が弱くなると、主として肩甲骨を内転させる力が弱まると言えます(他には、下方回旋・挙上もあります)。つまり腕を後に引く動作や、腕を後方に挙上させる力です。
このような動作を行うと、胸が開きませんか?上腕が身体から離れていく動作なので、大胸筋が伸ばされます。
前回の記事(読んでいない方はこちらから)でも書きましたが、腕、肩が前に出ると、どうしても胸が小さくなり、背中が丸くなります。それらを回避する意味でも、菱形筋の強化は大切です。
このように、普段使っていない筋肉は日常で使うことが難しいので、運動する機会に、目的を伝えて行うことが大切なのだと思います。
中高齢者の方々は、運動すること=健康維持と考えて参加する人々が多いです。だからこそなぜこの動きが大切なのか、必要なのかを伝えてこそ、継続に繋がるのではないでしょうか?
さぁ、明日も運動を楽しんで頂く為に……がんばりましょう(^^)/
あとがき
来月に「緊張筋・相動筋(肩甲帯・腕)」をテーマに無料セミナーを開きます。追ってお知らせ致します。
今が一番寒い時期です。インフルエンザも猛威を振るっていますので、体調管理に抜かりなく、がんばりましょう。